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No.2 雨宮処凛 作家

傷だらけの薔薇 雨宮処凛

いじめの傷が元で社会適応できなくなる人がいる。逆にその辛かった経験をエネルギーに変えて生きる人がいる。後者の代表、雨宮処凛さんはどんな風にマイナスの体験をプラスにしてきたのか。

PROFILE

雨宮処凛(あまみや かりん)
1975年、北海道生まれ。作家。いじめやアトピー、映画出演、バンギャルなど、自身の経験を元にした著書多数。生きづらさを感じている若者から支持を集める。 いじめ問題については、TVや新聞などでいじめを受けている側にたった発言を積極的にされている。また、ニートやフリーターを直接取材しての執筆、ライブトークなどを通して「ただ生きているだけで肯定される社会=プレカリアート運動」に力を注ぐ。

Introduction
つまみは、しおから…オヤジですね。心は、オヤジじゃないんですけど。

——これだけ多分野でご活躍されているということは、一日の大半、お仕事をされているように思えるのですが。
雨宮 でも、お酒飲んでいる時間も長いですけど。ここ何年間、一日もお酒を抜いたことないですね。風邪ひいてても、熱あっても飲んじゃうし。
——ちなみに、雨宮さんがお好きなおつまみって何ですか。
雨宮 え? なんだろ? あ、しおから! 甘いものとか一切食べられないんですよ。
——意外ですね。クッキーとかケーキとかお好きなんじゃないかな、と勝手に想像してたんですけど。
雨宮 いや、もう考えただけで吐きますね。やっぱり、しおから…フフ、オヤジですね。心は…オヤジじゃないんですけど。
——あの話が突然変わっちゃうんですが、もし生まれ変わるとしたら、どういうものになりたいですか。
雨宮 ? …イカとかタコとか、そーいう感じ。ただ、漂っているだけっていう、楽なのがいいですね。ずっと垂れ流しだし、楽だなって。
——確かに楽そうですね。かわいいし。あと、もし、妖怪とかで生まれ変わるなら何になりたいですか。
雨宮 ? 妖怪…(熟考の末)ちょっと思いつかないですね。
——私は、イッタンモメンに、生まれ変わりたいんですけど。
雨宮 それは…いいですね……。
(聞き手、ノムラ=ポレポレ、なぜか我を忘れて脱線しまくり。過去のバイト話を繰り広げるなど、関係のない話が延々続く…相づちを打ち続ける雨宮さん。ポレポレ突然、我に返って)
——うわっ、全然関係ない話、してしまいました。すみません……では、本題に入らせていただきます。

Scene.1 作家「雨宮処凛」
現実になかった。だからこそ、理想の友情を描きたかった。

——最新作「バンギャル ア ゴーゴー」は、今までにないタイプの青春小説です。この本をどんな方に読んでもらいたいですか。
雨宮 一番は、90年代にバンドブームの洗礼を受けた同世代、今30代くらいの人ですね。この本では、ヴィジュアル系をテーマにしているんですが、別ジャンルでも、あの頃バンドが好きだった人たちに手にとってもらえると嬉しいです。
なんか、中高生の時に好きだったことって、変にテンション高いじゃないですか。もう生まれたことに感謝するくらいの勢いがあって…あの時なんであんなに好きだったのかな、っていうのは、たぶん、みんなあると思うんです。そういう意味では、どの世代にも、そういう体験があると思うので、全世代通で読んでいただける内容かもしれません。
——これは、雨宮さん自身の体験をベースにした小説ですよね。
雨宮 そうです。あの頃の自分は、学校にも、家にも、居場所
がなかったんですけど、バンドに夢中になることで、やっと、友だち、そして居場所を見つけたみたいな感じでした。
——小説には熱い友情が描かれていました。読んだ後に不思議な爽快感があって、「友情っていいな」と、今まで思ったこともない感情が湧き上がってきました。
雨宮 実際はあんな風な熱い友情はなかったし、裏切ったり、裏切られたりというのもあったし。んー、だからこそ、ゆるぎない友情、自分が得られなかった理想の友情を書きたかったというか。それで青春をやり直すというか。バンギャルの話というよりも、友情の話ですね。
——これだけバンドを愛してきたということは、やはり小説を書く時も音楽をかけながら執筆されることが多いんですか。

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