No.15 細川貂々 イラストレーター

潮風そよぐとある街に佇む細川貂々さんのご自宅でのインタビュー。
ツレこと旦那さん、2匹のイグアナと暮らす貂々さんの周りには漫画と同じ、ゆっくりとした時間が流れていました。
PROFILE
細川貂々(ほそかわ・てんてん)
セツ・モードセミナー卒業後、少女漫画雑誌にてプロデビュー。イラストレーターとしても活動。「ツレがうつになりまして。(幻冬舎)」「きょとんチャン。(メディアファクトリー)」で話題騒然。
自信がない→読者アンケートが落ち込むという悪循環にはまる
——昨年後半くらいから、細川貂々という名前がどわーっと世に出てきた。そこでどんな人なんだろう、と調べたら、結構キャリアがある漫画家さんだと分かったんですけど、「この方はなぜ突如、売れ出したんだろう」という疑問が出てきたんです。売れなかった頃と今現在とで何か違う点、意識的に変えた所はあるんでしょうか。
貂々「売れなかった頃は完全にマイナス思考。私に自信がなかったのが原因だとは思います。自信ないって言いながら作品を描いていたので、そのマイナス思考が読者にも伝わっていたんでしょうね。それは先輩の漫画家さんからもそういうのは読者に伝わるよ言われていたんですけど、どうすることもできなくて。自信がないから、担当編集者さんにどうしたらいい? としつこく聞いてしまう。結果、言われるがままに描いてしまって。そして、読者アンケートの反響はますます落ち込んでいくと…悪くなっていく繰り返しでしたね」
——細川先生の場合、結果が悪い時って、どういう心境に陥りますか。例えば、自分自身を責めてしまうとか…。
貂々「いや、逆ですね。そういう時ってすごくヤな人格だから、人のせいにするんですよ。何でも。編集者が悪いし、読まない読者が悪いんだって周りに八つ当たりしてしまうものなんです(笑)」
——その長い八つ当たり期間に終止符を打つきっかけになったのは。余程の心境の変化があったんですよね。きっと。
貂々「ずっと受け身の言われるがままスタイルでやってきて、結局、売れないじゃん! って思って…だったら、自分の描きたいように描こうと決意しました」
——その自由に描いた作品が「ツレがうつになりまして。」ですね。誌面全体に自由に描かれている雰囲気がすごく漂っています。
貂々「ただ、あの方向性は、漫画雑誌では断られてしまったんです。それで、書籍が中心の出版社から発行されることになりました。最近、書籍の出版社とお仕事をしているというのは大きいかもしれませんね。雑誌だと、どうしても読者アンケートの結果が重要なので、それを意識しないといけない。書籍になると、自由度が高い。こんなに自由に描いていいのか! ってびっくりしました」
——細川貂々がなぜ突然変異したのかがよく分かりました。「ツレがうつになりまして。」も話題になりましたが、自分としましては「きょとんチャン。」もすごく気になるんですよ。実際に、通勤中に電車が止まって焦っていた時にあの漫画を読んで落ち着けたことがあってすごく助かりました。きょとんチャンはどのようにして誕生したのでしょうか。

















